INTERVIEW

ホライズン山下宅配便


『ロートホルン』誰が作詞作曲?
倉:これ……僕が作詞作曲してたんですね。
●(笑)
黒:そうなんですよ。
『ロートホルン』ホライズン、投票する
伴:当初アルバム作るってなった最初の時に、『ロートホルン』は入れよう、って言ってたんですね。
黒:ああ、資料持ってくればよかったね。皆でアルバム作る時に、これを入れよう、って言ってたやつを。一人三票とかずつ、入れたい曲に票を入れてチェックしていって。四人のうちの三人の票が入ったやつは、録音しようってことにして。
●ああ、自分達でも投票をしたんですね。
『ロートホルン』カントリーがラップに
伴:苦戦した記憶がある。どうしよう、と思って。てっちゃんの曲は苦戦するんですよ。
倉:意外とそのまんまだと思った。
伴:そのまんまになったかね。
倉:でも、原曲があって、四人で合わさったら全然違う曲になるときが前は良くあったから。
伴:まあ今回雰囲気は損なってないね。
倉:カントリー調の曲がラップになったりするから。
伴:その時はそれをやりたがってたからね。
『ロートホルン』文字にしないでくれー!
倉:録音の時に黒岡さんが歌ってて
黒:おーい!
倉:あんまりぐっとこないな、って言ったら
黒:それ以上言うなー!
倉:じゃあお前歌ってみろよ、って
黒:おーい!!それ以上言うんじゃなーい!
伴:お前できるんならやってみろよ、って言われて
黒:おーい!!!文字にしないでくれー!
倉:でも、他の人が歌うっていう選択肢が出来ましたね。
尊:でも、逆に三人の後の黒岡くんのボーカルって、すごくいい。良く聴こえる。やっときた、って安心するというか。
伴:お膳立てだよね。
黒:きましたね。これ太字でお願いします!
尊:本来のボーカルの人が歌ってる、って感じがする。
黒:これは何回も歌ってるんで、歌いきってます。
倉:歌詞をよく間違えてる。
黒:まあまあまあまあ…悪い事ばっかり言わないの、あなた。ねえ。
尊:三番なくなったりとかね。ライブの時。
伴:四番まであるんだけど、若干構成が違うので、歌詞間違うと皆総崩れなんですよ。ちょっと危ない曲です。
黒:でも、これレコーディングしたから、あの人がああ歌った、って思うから絶対間違えない。これ、四人で歌ってるの僕も好きですね。こんなこといってますけど、実は。
倉:これからこの曲やる時に、黒岡さんずっと歌ってる、他の人のが聞きたいな、って思われないようにしないと。
黒:ちゃんと歌いますよ!
『ロートホルン』PV案
黒:PV考えたんだけど、聞いてくれる?大きなパネルを用意して、山があって、穴が開いてて、顔を出すのね。
伴:観光地の顔はめだ。
黒:顔を緑に塗って。それで皆歌ってるのね。そしたら、そこが歌う時だけぱかって開くのね。そういうPVを作ろうって。PV撮る時は呼びます。
伴:……顔塗らなきゃいけないのか。肌荒れが……。
『イカレコンマタヒラ』好きな歌詞
黒:「こおろぎに顕微鏡を that's looking machine」ってところが好きです。
伴:ここは二人で話し合った結果のような気がするな。
『風呂の歌』真のオーケストラ
伴:二人時代は(一尊と倉林は)ゲスト扱いだったから、そういう立ち位置も関係してたのかもしれないですね。ゲストだと、こっちがまず何をしてほしいか言わないといけない。でも、自分の中で固まってないから、うまく伝えきれなくて。やっぱりバンドとなると、事細かに伝えなくても、皆がなんとかしようとするから、その辺はすごい大きいですね。
黒:なるほど。メモしておきます。
伴:今、僕いいこといいましたよ。
(※以上本誌掲載分、それに続きメモをとるていで黒岡氏のモノローグが始まる。)

黒:サポートの時は、人々の視線がやけに気になり、私的には如何様に言えばいいかを前の日に考えなければいけないが、私としては前の日に考えるという時間を持つ術もなく、当日を……
尊:ちょっとトイレいってくる。
黒:当日を迎えてしまい、なかなか上手く言えないが、四人のバンド編成となると、私の言わんとすることを、意図するか、いや、果たして意図せずかして曲となるという
尊:(ゆっくりと語っているうちに、一尊氏、トイレから戻ってくる)
黒:曲となるというこのマジック、これが真のオーケストラだと気付いた時私は、ザ・バンドだと言うことを
●文を閉じないんですね(笑)
黒:私は思っていた。これが活かしているということだ。
伴:じゃあ次の曲に。
黒:はい(気の済んだ様子)。
『ハコビヤ』黒岡さんの曲って…
倉:黒岡さんの曲っていっぱいボツになってますよね。
黒:……。
倉:シンクロにまわしたらいいですよ。
黒:そういう風に言わないでよ……。
伴:いや、でもね、消滅するよりはね。
倉:だって、最近の作ってくる曲、なんかシンクロでやればいいじゃん、って皆思ってますね。
伴:最近作るやつはね、しっかりしてるから。
黒:今もう聞いてないから、皆の言ってること。今いいの作ってるから!
伴:いや、前とかは、弾き語りで、つたない感じで単音しか鳴ってないようなデモだったんだけど、その方が想像力がわくんですよ。どうにかしてあげたい、って。今結構完璧に作ってくるから。かえって想像力がわかないんですよ。完成されてんじゃん、っていう。
●ああー。
倉:キーボードでドラムとか打ち込んである。
黒:(笑)
●自分でやんなさいよ、って?
伴:これでいいじゃん、すごいかっこいいから、って思っちゃうのね。やりようなのかもしれないですけど。前のはつたない感じで、空間がすごい大きかったから。
黒:……わかりました。これからギターで作りますよ!ね?いっぱいありますから。仕事中にしたためた歌詞が。今後の私に期待してください。
『あかいあかい』オカリナバージョンと『将軍』
黒:昔の曲で、大編成の時もやったけど、四人でやり始めてからまた色が出てきたかな、と。全部そうなんですけど。元々これ僕アコギ弾いてましたので。
伴:これも、復活したのはオーボエの町田大庸さんの存在が大きくて。メインフレーズとか間奏とかは元からあって、最初10年前に黒岡が録った時は、俺はそこら辺にあったオカリナとかでそれを吹いてたから、それをオーボエ奏者に吹いてもらったらどれだけいいだろうと思ってて。
黒:そのオカリナのやつをQuipのサンプラーにいれちゃうか。今MDプレイヤーあるから探してみますよ。そういうのでも大丈夫ですか?
●大丈夫です(笑)おまかせします。
黒:じゃあオカリナバージョンで。
伴:ええー…。
●(笑)
伴:何かアルバムの曲一曲いれておけばいいんじゃないの?
(※結局『りぼん』から『点ブレイク』を収録することになりました。)
倉:黒岡さんのあのデモにすればいいんじゃない?
伴:完璧なやつ。
黒:どれですか?
倉:『将軍』とか。
黒:うーん。『将軍』はまた新しい歌詞今日考えちゃったから。
倉:でも、全曲解説読んでる人は、『将軍』すごい気になりますよね、きっと。
黒:ひどいよね、これ。『将軍』話したくもない!
全員:(笑)
伴:気になると思う。逆に。
黒:これはね、二年たっても録音されなかったら、僕が一人でやります。
伴:すでにされてるじゃん。
黒:いや、皆でね。いい歌詞を今日思いついたの。
伴:でもやること変わんないでしょ。
黒:いや、ちょっと違う。
『コンドルと飛んでゆく』皆と一緒に
倉:『コンドルと飛んでゆく』は、ここ(取材が行われた店、吉祥寺「中華街」)で決めたような気がします。
黒:ていうか、ホライズンの10%くらいはここで決まってます。
伴:四曲シリーズっていって、同じ日にタイトルだけ決めて皆で一曲ずつ作って。『コンドルと飛んでゆく』はてっちゃん、『大恋愛』は俺作って、『タベモノ』は一尊作って、『ラブソング』は黒岡が作って。
黒:『ラブソング』もねー、完璧に作りすぎちゃったからねー。
伴:『ラブソング』も結構消滅しかけましたからね。
●全曲解説には「ノーコメント」って書いてありますね。かえって聴いてみたいですけどね。
伴:そうなりますよね。ほら、こういう効果を狙ってるわけよ。
倉:でも、黒岡さんの音源自体はどんどんたまっていくわけですから、どっかで出したらいいですよ。
黒:皆と一緒に出させてくれよ……。
『コンドルと飛んでゆく』黒岡氏、たしなめられる
伴:黒岡の歌録りは結構時間がかかるんで。
黒:最近、僕たち、大体、ゲルさんのところで録るんですけどね、一日目に楽器だけ録るんですよ。ベーシックトラックを。僕も、動かなきゃいいのに、演奏聴いて動いたりして、へっとへとになるんですよ。
全員:(笑)
黒:そんな動きいらないの、そんな必要ないんだけど、皆のタイミングをずらさないためにも、一生懸命身振りでやるんですよ。一日目、ボーカル以外全部録り終えて。二日目にへっとへとの状態でボーカルだけ録るんですけど、三人はもう我関せずみたいな感じで。
伴:そんなことないでしょ。ちゃんと見守ってるじゃん。ここはもうちょっと、とか。
黒:……そうですね。
伴:言ってるでしょ。
黒:はい。そうでした。見守ってました。
『コンドルと飛んでゆく』シングルに入るかもしれなかった
倉:流れ的に、ベースソロがあってギターソロがあって、皆で作ってる感があって楽しいです。これ、シングルに入れようとしてました、よね?
伴:あ、そうですね。シングルに入れようとして録ったんだけど。
黒:でも、三曲にしよう、って言ったんだよね。
伴:そう、でも最初は四曲にしようとしてて。
黒:だから、『コンドルと飛んでゆく』だけ、10月に録ってるんですね。
『ガラスの階段』アルバム曲順紆余曲折
黒:結果的に最後の曲になったんですけど、最初は二曲目とかに入れようと思ってました。
●そうなると、アルバムのイメージが大分違いますね。
黒:そうですね。
●その時は最後の曲はどの曲だったんですか?
倉:その時は『オクリモノ』でしたね。
伴:その後に、『コンドルと飛んでゆく』で終わる感じになって。でも、それだと寂しいから。
黒:『イカレコンマタヒラ』とか。
伴:『イカレコンマタヒラ』の前後のパートが最後に来て終わることになってた時もあった。でも、全体的にしっとりしちゃうし、暗くなってしまうから、っていうのがあって、『イカレコンマタヒラ』を挟んで一曲にして曲自体の完成度をあげつつ、他の曲順を探して。
黒:でも、この曲順で俺は良かったと思ってるね。しっくりしてると思うし。