繋がりがないようで、実は以前から知らずと交流していたホライズン山下宅配便とおとぎ話。 満を持してのツーマンライブに先立って行われた対談です。 是非11/29下北沢シェルターにご参加ください!
有馬和樹(おとぎ話 以下、有):もともと、俺、かなり前からホライズン知ってるんですよ。かなり前にライブ観てるんです。 黒岡まさひろ(ホライズン山下宅配便 以下、黒):ほんとですか? 有:円盤ジャンボリーに、おとぎ話、一回だけ出てて。それの違う日にホライズン出てたのかな。nestの6階のフロアで。(2006年7月16日開催。『2006 summer live』DVDRに収録) 黒:電球みたいの付けてました? 有:多分そう。 黒:その時観てくださってたんですね。 有:その時に買って、音源持ってるんですよね。 黒:なるほど。恐縮です。 有:円盤の田口さんに、有馬くん絶対好きだよ、って言われて、ジャケットで飛んでるやつあるじゃないですか。あれを買って。(『とべばいいんですよ。とべば。ぴょん。ぴょん。ぴょん。ぴょん。』)『雨の日』とか、すごい好きで。実は自分たちのイベントで何度も流してるんですよ(笑) 黒:ほんとですか!(笑)僕は、実は、おとぎ話のファーストですかね。円盤にばーっと並んでて、おっ、と思って。名前はすごい知ってて。ちょうど銀杏BOYZとかが出てた時期ですよね。それで、何者だろう、って思って、一目置いてたんですけど。そしたら、あるバンドマンの友達が、何かで有馬さんが『雨の日』の名前をあげてたよ!って教えてくれて。おおー!!何故!!って。 有:(笑) 黒:今もそうですけど、全然売れてなかったですから、すごいテンション上がったのを覚えてます。 有:結構前ですけど、それからずっと聴いてましたね。あと、おとぎは最初のアルバムにあだち麗三郎くんとか参加してたりして。 黒:そうなんですよね。 有:元々がUFO CLUBでライブやってたんで、銀杏BOYZとかは一緒にやってても、言ってしまえば全然違う畑じゃないですか。居心地がいいのは完全に、ちょっとアングラな方だったんですよね。 黒:はいはいはい。 有:だから、不思議っすわ。それで、あだちくんとかと出会って、ホライズンの話とかもちょっとして。あ、そうなんだ、そこ繋がってるんだ!へーっ!てなって。そしたら、他にも周りの人たちが結構繋がってるのがわかって。 黒:そうですね。あだちくんと実はユニットをやってまして。僕、黒岡っていうんですけど、「あだくろ」っていう名義で。 有:マジで?(笑) 黒:ライブを三回くらいやったんですけど。 有:頓挫?(笑) 黒:頓挫っていうんではないんですけど、持ち曲が四曲しかないっていう。それで、最初に、曲を作ろう、って家で二人で作ってたんですけど、深夜になって、もうちょっとデカイ声でやりたいね、って事で、カラオケボックスに行って。「そういえばおとぎ話のカラオケがあるな、これに僕のサックスが入ってるはずなんだよね」ってあだちくんが言ってて。それ聴いてみよう!って。 有:入ってました?(笑) 黒:入ってました、入ってました。サックスの音は変だけど、結構忠実に入ってるんだなあ、って。すげー、あだちくん、カラオケに入ってんじゃん!って話をしましたね。 有:いいなー(笑) 黒:だから、微妙に遠くというか、周りからおとぎ話のことは見てたんですけどね。まさかホライズンのこと知っていただいてるとは思わなかった。本当に光栄です。 有:こちらこそ光栄です。普通にホライズンのファンですからね、俺は。なかなか交わる機会はなかったんだけど、普通に音源出たら買ったりしてたんですよ。 黒:いやいやいや、本当ですか?これはツーマンやるべきだったんですね。 有:そう、一緒にライブやれるの嬉しくて。やべえなあと思って。 黒:繋がりの歴史があるっていうのはいいですね。 有:歴史がなかったら対バンしないですからね。 黒:そうですよね。昨日もSPCでライブだったんですけど、フジロッ久(仮)の藤原くんとジャポニカソングサンバンチをやっているユウくんって人と、僕らおとぎ話とツーマンするんです、って話をしてて。ホライズン周りの人って、おとぎ話とかと接点全くないと思ってましたよ、って言われて。ないけどいいでしょう。って(笑) 有:関係ないでしょう(笑)でも、ありがたい話で。俺ら、。元々好きで、誘ってライブに出てもらうっていうのが結構多くて。 黒:本当に嬉しかったですね。あと、僕が、当日ライブに出れないかもしれない、って言った時に、まあ(出れなくても)何とかなるでしょ!って言ってくれた時の、有馬さんの人柄といいますか…これはアホだ!と思いまして、こりゃいいと(笑) 有:そうそう。完全アホっすよ。ラッキー!と思ったんですよ。出れない、どうしよう!みたいな状況、実はすげえ好きで。例えば、長野のりんご音楽祭っていうのがあるんですけど、去年出た時に、おとぎ話と前野健太でトリをやってください、って言われて。トリ、やったー!と思って。タイムスケジュール聞いたら、二つあわせて70分やってください、って。前野くんとかと興奮して、70分だから、おとぎ話と前野健太とわけてやらないで、前野健太withおとぎ話で70分やった方がいいんじゃないか、って話をしてたら、押しに押して。22時までしか音出しちゃいけないって言われてるのに、前のバンドが終わったのが21:30で。 黒:(笑) 有:キタ!と思って(笑)そんな状況ないじゃないですか。これは完全に神様が与えてくれたチャンスだと思って。うちのバンドって、アクシデントとか、やばいことになるのがすごい好きだから、ラッキー!って思って。前野くんとかと、一曲だけやって終わらない?って(笑)しかも、全員でギターソロで、イントロだけやって、歌おうとしたところで電気落としてもらわない?とか言ってたんですよ。そしたら、前野が超ナイーブで(笑)めっちゃ怒ってて。 黒:わかりますね、その感じ。 有:そんなことがあったくらい、むちゃくちゃな事が起こった方が好きなんですよ。でも、ライブ自体をむちゃくちゃにする訳じゃなくて。周りがむちゃくちゃな状況になった時に、自分もむちゃくちゃになれた方が面白いじゃないですか。 黒:そうですね。不運な事が起こると、アドレナリンが出てくるみたいな感じがありますね。 有:あるある。 黒:そういう人と、マイナスの事しか考えられない人がいて、有馬さんは完全に前者ですね。僕もそうです。 有:そうですね。だから、ライブに出れないかもしれない、どうしましょう、って電話で聞かれた時に、キタな、これすぐ仲良くなれるな、って。 黒:(笑) 有:これ笑えないようじゃダメでしょ、って。 黒:いいなあ。すぐバンドメンバーに言いましたよ。「黒岡、ライブでれないかもとか言ってたけどどうなった…?」「有馬さんに電話したんだけど、有馬さんが前向きで、それ絶対やった方がいい、って。ホライズンの名前は出しておいていいですか?って言ったら、絶対出しておいた方がいい!って。」「いやー、すげーアホだなー!それは当日盛り上がるわ。」って。大変な事があると、突入していく感じですね。 有:そう。ライブの前にベースが盲腸で倒れて、ベース募集します、っていって、10人くらいとやったことありますからね(笑) 黒:はいはい(笑) 有:応募してきたファンの子を一人一人リハに来させて、何の曲やりたい?って言って。それを練習してこい、って電話で言って。当日皆ベース持ってきて、ベーシスト10人とライブやった事あります(笑) 黒:やー、いい事やってますねえ。 有:もったいないじゃないですか。マジでバカな事しかやってないですから。 黒:僕も、この前の電話で、これは仲良くなれるな、って思いましたけど、間違いないですね。当日も、ツーマンと銘打っておきながら、その辺の道で歌ってる女の子の弾き語りが一人出るだけ、みたいなのとかね(笑)え?誰?!って。 有:俺、そういうのでも全然アリ!めちゃくちゃ面白いですよね。 黒:バンドメンバーも許容的なんですか? 有:全然大丈夫。流れに乗る奴が多くて。ベースとギターはそういう感じなんですけど、ドラムだけ、本当に変わってるというか。真っ直ぐすぎて、よくわからない行動とることがあって。 黒:ドラムはそういう人多いんですかね(笑) 有:皆で洋楽のバンドのライブ観に行って、気がついたらそのバンドのメンバーと酒飲んでたりするんですよ。 黒:(笑) 有:よくわかんないじゃないですか(笑)日本語しか話せないんですよ。でも、めっちゃしゃべってるんですよ。 黒:マジカルを起こすんですね。 有:そう。あと、フレーミングリップスが好きで、彼らが去年メタモルフォーゼってイベントで来日したんですけど、それが台風で流れたんですよ。その時に、会いたい!っていうよくわからない理由で、来日して日本にいるから会えるはずだ、っていって、渋谷を探し回って、会えた!って。ボーカルの奴と二人で肩組んでる写真とか見せられて、マジびっくりしました(笑)泣いてるんですよ、電話で。どうしたの?って言ったら、リップスに会って音源渡した、って(笑) 黒:(笑) 有:普通会えないでしょ、って。あいつが一番おかしいですね。 黒:会えると思ったら会えるんでしょうね。実際会えてるっていうのが。 有:マジでびっくりしましたよ。あと、本当にバンドメンバーで良かったな、って。 黒:でも、そういう事は死ぬまでやりたいですね。え?ってこと。 有:やりたい。 黒:そうですね。そういえば、おとぎ話は色んなところと繋がっていて、色んな振れ幅がありますよね。 有:むちゃくちゃありますよ。でも、自分たち的にピンとこない人はシャットアウトなんですけど。皆そうか。 黒:アホな匂いがしたら…? 有:そういうのが好き。でも、ひとつのくくりだけにいるのがすごい嫌なんですよ。だから、三枚出した後に、一回自分たちだけで録音したり、活動してみたりしよう、って思って、その時に、より自由になった気がして。色々わかった感じがしますわ。その二年間でも、メジャーな人たちとの対バンもしてるし、全然わけわかんないところでもやるし。音楽の中では型にはまらずに色々やってる気がしますね。パンクがどうだ、って言われても、全然パンクって興味なくて(笑)そういう人たちだけとやったりしてるとつまんないから。色んな人とできてよかったな、って。 黒:でも、一本筋が通ってるような感じありますね。 有:うん。自分たちの中で筋が通ってればいいんです。 黒:そうなんですよね。
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